無伴奏曲で合唱の楽しさを味わう
- アッシュ
- 6 日前
- 読了時間: 6分
こんにちは!愛知県名古屋市で活動している「愛知混声合唱団(通称:あいこん)」の団員のアッシュです!
今回は、合唱曲の中でも、ピアノ伴奏がない無伴奏(アカペラ)曲の魅力を紹介します。
合唱にはピアノ伴奏がつくのが当たり前?
中学校の合唱コンクールといえば、クラスのメンバーから指揮者とピアノ伴奏者を選出して、ピアノ伴奏付きの合唱曲を演奏するのが定番ですよね。
合唱コンクールの候補曲はどれもピアノ伴奏の曲だった記憶がありますし、NHK合唱コンクールの課題曲もピアノ伴奏付きの楽曲がほとんど(正確に調べられなかったのでほとんどとしていますが、筆者が知っている範囲ではすべて伴奏付き)です。
音楽の授業でもピアノ伴奏が付かない曲を歌った覚えはほとんどありません。
筆者がアカペラでやった経験がある曲って記憶にあるのだと「ふるさと」ぐらいかな…。
おそらくアカペラで歌うには一定の技術が必要なので、小中学生の音楽で取り上げるにはハードルが高いのでしょう。
そんな背景もあって、合唱との関わりが学校の授業でしかなかった方々は合唱=ピアノ伴奏付きの曲と思っている方も多いと思います。
しかし、実は合唱曲の中にはピアノ伴奏なしの無伴奏曲が多くあり、無伴奏曲だけで構成されている合唱組曲もあります。
無伴奏曲にあまり触れてこなかった方々からすると、合唱はピアノ伴奏あってこそなのでは?と感じる方もいるかもしれませんが、実は無伴奏曲にもピアノ伴奏曲にはない魅力がたくさんあります。
無伴奏合唱の魅力①~手軽に取り組める~
クラス合唱であれば、ピアニストは生徒の中から選ばれるので、その人が学校を休んだりしない限り伴奏付きで練習することができますが、部活やサークルなどの合唱団は基本的に団員全員が歌い手です。
そのため、伴奏者は外部から呼ぶことが多く、伴奏付きの曲でも最初は無伴奏で練習を始めなければなりません。
もちろん伴奏合わせをたくさん行うことは可能ですが、何回も予定を合わせるのは難しいですし、客演伴奏の場合、練習に来ていただくにはお金も必要です。
その点、無伴奏合唱であれば伴奏者がいなくても本番さながらの練習ができるので、伴奏者を探したり、練習に呼んだりしなくても手軽に取り組めます。
全曲無伴奏にするのは難しくても、単独演奏会をする際に無伴奏の曲が何曲かあると、練習も取り組みやすいのではないでしょうか。
無伴奏合唱の魅力②~コーラスだけで完成するハーモニー~
伴奏付きの楽曲は、伴奏が付いて初めて完成する曲がほとんどです。
合唱経験者の中には全パートで合わせてみたけど、伴奏がないとしっくり来ない…なんて経験がある方もいるのではないでしょうか。
たとえば、「ドミソシ」という和音を歌うとします。
これは基本の和音「ドミソ」に「シ」という音を付加した和音(いわゆるメジャーセブンスコード)ですが、もし4パートあるとして、バスが「ド」、テノールが「ソ」、アルトがオクターブ上の「ミ」、ソプラノがさらにオクターブ上の「ド」というパート割がしてあった場合、コーラスだけだと「シ」という音がないため、「ドミソ」という基本の和音になってしまいます。
しかし、ピアノ伴奏が同じタイミングで「ドソシ」を弾いていたとしたら、コーラスと合わせて「ドミソシ」という和音が完成します。
このように、ピアノ伴奏が入ることによって初めて和音が完成するというパターンがあるので、伴奏付きの曲を伴奏なしで練習するとしっくり来ないことがあるのです。
その点、無伴奏では「ドミソシ」という和音を歌うとき、ほとんどの場合「ドミソシ」の4つの音が4パートに振り分けられます。
そうしないと和音が完成しないからです。
特に、この和音の根音である「ド」や付加音である「シ」がないと、もはや違う和音になってしまいます。
難しい話になりましたが、要するに、コーラスだけで和音が完成するので、コーラスだけで完成したハーモニーを奏でることができるということです。
だから各パートの出す音は、無伴奏のときよりさらに重要になりますし、歌いがいがありますよね。
また、ピアノは平均律といって、1オクターブを12等分した音律が使われていますが、合唱では純正律といって、和音の響きの美しさを重視した音律が使われています。
同じドミソの和音でも、純正律を使用すると「ミ」を少し低めに取りますが、ピアノは平均律なので「ミ」を低めに取ることができません。
つまり、コーラスだけで合唱をした方がより美しい響きを追求できるということです。
無伴奏合唱の魅力③~技術アップにつながる~
先程の話とつながりますが、無伴奏だとコーラスだけで和音が成立しますが、逆にいえばコーラスだけで和音を成立させなければなりません。
つまり、より正確に音を奏でる必要があるので、必然的に正確な音を奏でる技術の向上につながるでしょう。
また、ピアノ伴奏がないと純正律でより美しいハーモニーを目指せるので、同じ音でも他パートとのハーモニーを意識して高めに取ったり、低めに取ったりという技術を身につけることができます。
そこまでハイレベルな合唱がやりたいわけじゃない!という方もアカペラ曲に取り組むメリットはあります。
ピアノ伴奏があると、ピアノが必ず正しいピッチで音を奏でてくれるため、それに合わせればコーラスのピッチが大きく崩れることはありません。
しかし、無伴奏だとピアノという指針がないため、自力で正しいピッチを保たなければなりません。
そのため、正しいピッチが保てないとコーラス全体のピッチが下がり、ひどいときには転調レベルまで音が変わってしまうことがあります。
だからこそ、無伴奏曲に取り組むことによって、ピアノに頼らず、しっかりとピッチを保つ練習ができ、それが団全体の基礎レベルアップにつながるのではないでしょうか。
あまりピアノに頼っていると、ピアノ伴奏曲でもピッチが下がりがちになってしまうので、無伴奏曲は初心者が多くいる団こそ取り組んでいくべき合唱曲だと思います。
無伴奏曲で合唱の深みにハマろう
ここまで無伴奏曲の魅力を挙げてきましたが、もちろんピアノ伴奏付きの曲にもたくさんの魅力があります。
たとえばピアノ伴奏付きの曲はそれだけ表現の幅が増えるので、より厚みのあるドラマティックな演奏ができるという良さがあります。実は筆者も好きな曲はピアノ伴奏付きの曲が多かったりもします(笑)
とはいえ、ピアノ伴奏付きでは味わえない魅力が無伴奏曲にはあるので、ぜひ合唱をしている方は無伴奏曲も積極的に取り組んでみてください。
また、これから合唱を始める方は無伴奏曲という新たな魅力があることを念頭に置いておいてください。
コーラスだけで完成するハーモニー、その喜びを知るとより合唱が楽しくなりますよ!
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